ファンからの寄稿文
「40周年に思う、佐野元春のこと」

「サムデイ」との出会い

 '83年9月の名古屋ローカルのラジオ番組の最終回ですね。

 当時、中学1年だった僕は、その女子大生DJの最後の記念に番組をラジカセ録音していて、その中での1曲だったと思います。

 どうしても最後にかけたかった曲として紹介されてました。ヒットチャートに上がる曲しか知らない僕には、「サノモトハル」?、「サンデイ」?と聴こえ、ずいぶん一所懸命な感じだな!?でもそこがイイなと感じてました。

 銀次さんも佐野さんの曲を初めて聞いたとき、オオガラなゴツいイメージの人と思っていたように、僕も、日曜日に彼女とデートの約束をお願いしているゴツい人かな?と思ってましたね。まだ中1で「someday」という単語も知らなかったけれど、耳にはしっかりとステキな曲と記憶されてました。

 そもそも83年は佐野さんはN.Y.にいて、テレビはもとよりメディアではほとんどお目にかからない状態だったと思います。だから名前も含めヴィジュアルを認識するのは84年のヴィジターズのプロモーションからでした。そこでまたヴィジターズとのギャップを乗り越える脳内変換作業が大変でしたけど…。

 でも当時そんな曲は誰もやってなくて、誰かにこんないい曲があるって教えてあげたいけど、でも内緒にしておきたいって気持ちもありました。昔、古舘伊知郎さんが、「あまり人に教えたくない隠れた名店」と佐野さんのことを評価してましたが、サムデイはちょうどそんな感じです。

 多感な13歳、14歳の頃に出会えて、今思えば何て幸せなんだろうと思います。以来ずっと僕の背骨になりました。

© 2021, Copyright M's Factory Music Publishers, Inc. , DaisyMusic, Sony Music Entertainment, Inc. All rights reserved.
Back to MWS